とうふ油

とうふとアイドルについて

Berryz工房ありがとう

Berryz工房が終わりました。わたしの人生の価値観の形成に影響したといっても過言ではない特別なグループです。

当日、つまり11年目の結成日である3月3日に武道館で行われたラストライブは新宿のバルト9でライブビューイング鑑賞しました。本当は武道館に行きたかったけどファンクラブ抽選で落選したのです。
Berryz工房の節目にはわりと生で立ち会っていると思っていて、初〇〇や記念〇〇のライブに参加を欠いたことがありませんでした。(わたし基準なのでもっと熱心な方はたくさんいると思いますが)生活においてのBerryz工房の優先順位はなかなか上位だったし、この好き具合をどう表せば良いのか分かりませんが、とりあえず毎日のなかでBerryz工房をないがしろに扱ったことは一度もありません。そんなグループの解散ライブに生で行けないことなんて正直考えていなくて落選した事実を知ったときにはしばらく風になりました。わたしのお墓の前で泣かないでください。
ともあれ、絶対に!大枚はたいても!他人を蹴落としても!公式ルールを破っても!武道館に行きたい!!!とまではならなかった。告白するとちょっと頭によぎったけどやりませんでした。
こんなにも愛しているBerryz工房のラストライブを諦める…。この決心が、もう解散の心の整理がついているのか、まだ受け入れたくないのか、自分自身でもよく分からないまま3月3日を迎え映画館の席でアセロラジュースを飲みながらもモヤモヤしていました。そんな状態で鑑賞したライブビューイング。

めちゃくちゃ泣いた。
もう無理ってくらい泣いた。

Berryz工房ってすごい良い曲多いんですよ。
当たり前のこといってわるいね、でも11年間を振り返ったときに一番最初に浮かんだのがこれでした。
あらゆるジャンルの曲調で、恋愛を青春を友情を感謝を歌ってきていてその歴史は、武道館たった1公演で収まるわけもなく事前にイベントが2公演開催されるほどでした(これがハロプロメンバーとの最後の共演)そこでも披露されずに温存された、つまりメンバーたちが選ぶ至極の曲たちを並べたこのラストライブが盛り上がらないわけなかった。素晴らしいライブでした。

お城をイメージしたセットはメンバーが絶賛するほどの出来でした。花道はレッドカーペットで出来ていてメンバーがあるくとヒロイン感が増すし、衣装もいちいち細工が施してあってめちゃくちゃ可愛い!
思い返せばここ数年のライブでの衣装はメンバーの意見が介入するようになってからぐっと流行りのオシャレに近づいたし、この流行どんどん取り入れていく柔軟性もなくなるのかもしれないと思うとさびしい。イモくさいハロプロの中で女子の思い描くプリンセスを体現して憧れを実現してくれたBerryz工房でした。(この点はもっと褒められてもいいとおもう)

一番練習したという「21時までのシンデレラ」でカラフルなチュニックから、白いロングドレスへの早着替えはライブビューイング会場でも「おおお」っと歓声があがってました。本当に華やかだった。そのあとの「ロマンスを語って」「ひみつのウ・タ・ヒ・メ」の流れも最高で、自分たちが女の子であることを最大限に爆発させここ一番の見せ場にしていたのはさすが。
そうなんだよ!Berryz工房って体育会系でマッチョな先輩というイメージがいつからか定着しちゃったけど、実はものすごい女子力の塊の集団なんですよね。確かにみんな個性的だけど、女の美しさも愛らしさもズルさもアホさもしたたかさも面倒くささもだらしなさも全部兼ね備えたグループでした。

サルの衣装が愛嬌として成立しお茶目にキマってたのも笑い泣きした。こいつら、、、Berryz工房を最後までやり通しやがったぜ。
最後の衣装は白いドレスで黒いリボンが付いてはいたものの、なんだか結婚式のような気持ちでみてました。幼いころから一緒にすごし愛した我が子を見送るときの親ってこんな気分なのかな・・・なんて子供もいないけど想像しちゃいました。うん、この武道館公演は結婚式なのかもしれないねほんとに。
「自分の幸せの門出じゃないか、そんなに泣くなよ。」わたしがお父さんなら泣きながら彼女たちにこう言っていたと思います。

菅谷梨沙子

梨沙子の「楽しいこと嬉しいこともあったけど、辛いこともたくさんあった。逃げ出そうと考えたこともあった」という話は、解散に向けてのインタビューでよく聞いていたけどラストライブの大舞台で神妙にしかし清々しい表情で語るその言葉には過去の苦悩がにじみ出ていたし、だからこそその決断をせずに最後までやり遂げてくれた彼女に感謝してもしきれないです。スタッフ、メンバー、ファンのみんなが支えてくれたから~と梨沙子が言っていたこと、嘘じゃないだろうけど、今まで梨沙子をみていて逆にスタッフの圧、メンバーとの関係、ファンからの期待が辛さの要因だったことも多少はあったように感じていたので(あくまで想像)最後にこうやってお礼を言って別れを告げられるのは本当によかったです。12年半経ってもまだハタチ。いくらでもやりたいことを探してなんにでも挑戦してほしい。

熊井友理奈

熊井ちゃんは愛されて育ってきているのがよく分かるスピーチで本当に、それはそれは熊井ちゃんだった。
普通の子なんだよね。天然だし美少女だし背高いし特徴をあげればキリがないけど、あくまでマインドはそこらへんにいる女子大生と変わらない熊井ちゃんが大好きでした。現代っ子らしいマイペースな部分と、現代っ子らしい自分なりのこだわりを守り続けた人。MCで今朝家をでるときにお母さんとハグして泣きそうになったという話をしていて、熊井ママも知らないし熊井ちゃん家も玄関も見たことないけどなんとなく頭の中にその光景が浮かぶというか。。。そんなどこにでもいる誰からも愛されている少女がBerryz工房になり青春を費やしてきたという物語が熱い。

夏焼雅

雅ちゃんは「歌が好き」「また会いたい」と宣言していたように、きっとまた何かの形でステージに立ってくれるとおもいます。
「挨拶ではいつも背中を向けてるから目を見て伝えたかった」と客席に背をむけメンバーに感謝を述べていて、その顔は6人しか見ることはできなかったけど、たぶん、いや絶対に照れたようないつものあの幼い格別の笑顔だったにちがいない!
雅ちゃんからあふれる「人が好き!!!」という絶対に抗うことのない価値観が心からうらやましい。そういう人懐っこさや他人との距離感って天性のものだとおもうしこれからも雅ちゃんらしく可憐に生きていってほしい。
意見は言うし、嫌なことは嫌だってはっきりしてるけど、そんな雅ちゃんが歌が好き、目立ちたい、人が好きっていう一心で努力を惜しまなかった結果がBerryz工房っに反映されいること、かなり心強かったです。

須藤茉麻

まあさの挨拶はいままでの歴史の中でも最高傑作だったんじゃないかな。
オーディション時の秘話を交えていまだから言えること、今じゃないと言えないことをしっかりと語ってくれたスピーチでした。印象的だったのは「みんなの大好きなこの場(コンサート)をもうやることができなくてごめんなさい」という言葉。もちろん誰も責めてないし謝ってほしいなんて言う人はひとりもいないだろうけど、まあさなりにファンの人の寂しさを感じ取りわがままを許してほしいという願いをごめんなさいに込めたのかなと思いました。
途中感極まってしまったまあさですが、昨年の3月3日(10周年)のとき「わたしはファンの前では泣かない。ファンの人が見たいのはわたしの笑顔だから、涙は流さない」って力強くまっすぐ宣言していたことが1年越しに思い出されてぐっときました。鉄人が笑顔をキープし切れないほどのことなのです12年半という時間に終止符を打つのは。

徳永千奈美

千奈美、わたしの推しメン千奈美です。いまさらすぎるけどやっぱり千奈美のチャラ可愛い声はいい。
しんみりしちゃうこんな場面でもどこか明るく楽観的に感じさせてくれる挨拶に救われました。千奈美って粉々になってるセンスを拾い集めて固めてできたみたいな人なので、彼女の感覚をすごく信頼しています。洋服にしても会話にしても行動にしても、子供っぽいくせに下手にならずに成立しちゃうのはセンスの賜物だなって感じています。Berryz工房が解散すると聞いたときわたしは、千奈美が納得するんなら仕方ないな…って思ったりしたんですよ。千奈美のセンスが良しとしたのならそれでいいって。
泣きながらずっと笑ってた千奈美があまりにも千奈美で、いまにもウエーーーンって漫画みたいに涙が弧を描くかとおもうほど、最後までありのままの千奈美でわたしはとてもうれしくて寂しくなりました。

嗣永桃子

桃子はラストライブの日まで懸命にBerryz工房のももちとして存在していて、その健気さに心打たれました。
次の進路もハロプロでアイドルを続けることを希望した桃子に実はけっこう助けられました。12年半のことをメンバーは誇りに思っているだろうし今になって後悔したりしていないとはおもうけど、それでも「まだこの場に立ちたい、続けたい」って思ってくれたこと、過去を肯定してくれた気がしました。特にタレントとしてソロ活動を経験している桃子が歌うこと、アイドルでいること、ハロプロでいることを自ら選択したというのはBerryz工房が間違っていなかったことの証明のようで本当にうれしいです。
カントリーガールズは露出少な目衣装だからやったねももちゃん!

清水佐紀

佐紀ちゃんの挨拶では「ファンの人も含めてみんなのキャプテンだと言われて心強くやってこれた」という話をしていて、この言葉はハッとしました。
当たり前のように佐紀ちゃんのことキャプテンだって認識してここまできたけど、ある意味で佐紀ちゃんに引率されてここまでファンでいることができたのかもしれません。佐紀ちゃんの目指しているBerryz工房の理想はいつだって確固たるもので、その心情の揺るぎなさと責任感を感じることで、“ベリに付いていけば正解”と思わされていた部分があります。Berryz工房を世界で一番愛していた人だと思う。
わたしは佐紀ちゃんのトークがすごく好きで軽率なことは言わないけど率直な話をしてくれてとても優しくサービス精神にあふれて安心できます。自虐や批判がないぶんおもしろさでは他のメンバーが目立ってしまうことの方が多かったけどいつまでもずっと聞いていたいな~と思っていました。そんな佐紀ちゃんが感情のままに泣きながら最後のスピーチをする姿はとても美しかったし切なかった。


コンサート最後、ダブルアンコールは「Love together」ピアノの生伴奏で歌唱する7人は凄まじかった。
メンバーの噛みしめるように大切に歌う声が合わさり、いつのまにかファンのコールが入り、最後には会場全体で大合唱するという美しすぎるラスト。
本当にこれで最後なのだと、どれだけ駄々をこね刃向ってもなにもくつがえらないと誰もが思わざる得なかったあまりに説得力のある最後でした。

終わってみると、つんくや卒業メンバー(石村舞波)やハロプロメンバーがステージに上がることなく、またそれらのメッセージが読み上げられることもない完全なる7人のみのコンサートでした。それが7人の意思であると感じたしBerryz工房の11年が尊いものであると宣言されたように感じました。

メンバーは今日から「元Berryz工房」になるけど、わたしはまだ相変わらずBerryz工房のファンだし、もう少し「元」を付けるには時間がかかりそうです。いつまでも想いつづけることは美しいけど、いつまでも引きずることがないようにカラっと高らかにこの11年を大切にしていきたいです(いまはまだじゅくじゅくの湿り気たっぷり未練むんむんですが)

そんなライブビューングを終え、辞めればいいのにスイッチON!のDVDを再生してしまい。体中の水分が持っていかれました。脱水症状で倒れても構わない覚悟!!!

Berryz工房ありがとう。大好き、大好き、大好き!!!!