欲深いJaponism
ジャポニズムのDVDみたよ。すばらしかったね。
このコンサートは、継承とかジャニーズらしさっていうのを掲げてツアーしてたけど、映像化されたジャポニズムをみてると「テーマ」というより「概念」ってかんじがする。ジャニーズという「意味内容」をみせたかったのかもって思えてきた。
あらしがコンサートにこだわり続けてる理由、いろいろあるんだろうけど、やっぱりステージに立ってショーをするというのはジャニーズの根底であり根幹であり原点であり、そこを閉ざしてグループとして活動するのはできないんだろうな。どこまでも真面目で律儀なひとたちだなって改めて思うよ。
あらしにとってのコンサートは決して与えられるものではなくて、「作り上げるもの」だというのはこれまでも実感してきたし、あらし本人が作ったものだからこそわたしは毎年心躍らせてドームに行くわけです。そして毎度おどろき、感動し、好きになる。こんなにもメンバーたちが主体で作ってること、もっと世間に知られてもいいのにね。
他人の演出
二宮くんのソロ、「外部からみた自分」をテーマに曲を作ってもらったって話してたけど、コンサートの演出もだいぶ二宮和也を削ぎ落してきたように見えたんだよね。MUSICは超絶無敵のポップソングだけど、二宮くん自身があの曲のステージを作るとしたらもっと簡潔でシンプルな大きい爆弾をドーンと落として客席を壊滅させるんじゃないかしら。ギター一本抱えてモノクロのなかスポットライト浴びて立つことを選ぶ人よ?
ああみえて、っていうかあのとおり、自分にすごく自信のあるひとだと思ってるから、個人のパワーをフルにする方法をとるとおもう。
でも披露されたMUSICは一人で登場してタップからはじまり、音ゲーして、ステッキ振り回して、チャップリンみたいな小芝居をはさみ、ミサイル爆撃型の空から無数に追撃を繰り返されたパフォーマンスになってて、たぶんこのMUSICという曲を二宮和也が演じるパフォーマンスとして究極系だったとおもう。
だって考えてもみてよ、ステージモニタ使って音ゲーするとかにのみやくんが思いつくとおもう?ぜったいないよね。そもそも音ゲーしないし。「ニノといえばゲーム好き」っていう他者のイメージから作られた演出でしょ。知らんけど。ただの予想ですけども。
まあとにかく、すばらしいよ、ブラボーもいいとこ。作ってくれた誰かありがとう!(タップを提案してくれた潤ちゃんありがとう!)
そして二宮くんがこの誰かに演出されたであろうソロ曲を見事に演じきってくれたところにもまたぐっとくる。二宮くんは演技もするしバラエティでは鋭利な持ち回りに徹することもあるし、コンサートでだって曲に応じて様々な表情を演じてるけど、この個人がよく反映されるソロで「じぶんじゃない何者か」に成ったというのが、ちょっとこれは、革命ではないかと思うんだよね。じぶんじゃない何者か、といっても役名があるわけでもなく二宮和也なんだけど、でも二宮和也のなかからでてきたキャラクターでないないというか、、、うーん、これうまく伝わってるか分かんないな、ごめん。
欲深いあらし
それで、この二宮くんのソロも含めて、「求められているもの」をやりきったコンサートでもあったなと思うんですジャポニズム。
これぞというパフォーマンスをやりきること、演じ切ること、踊りきること、歌い切ることを求められてた。自分たちでジャニーズという概念の継承をコンサートにすると決めた信念と、そのうえで求められるだけのパフォーマンスを敢行しきった強さに、わたしはひどく感動しちゃうのです。
ジャポニズムはすばらしいコンサートだった。それを求めたのも求められたのも、嵐自身だった。
ジャニーズのエンターテイメントを知るあらしが求める、ジャニーズのエンターテイメント。どこまでも欲深く、どこまでも旺盛に応えたツアーだったと、映像化したものをみて改めて思うよ。
ここまできたから泣ける
ゴテゴテに飾られた、セット、装飾、衣装、ダンサー、楽器…ほえ~~~~お金かかってるなあーって口開けてみることしかできなかったけど、そんなたいそうな舞台を所望し、それに見合うステージを作れること、簡単にできるわけないじゃない。ここまで大きいグループにならないと叶わなかっただろうし、ここまでコンサートにこだわってきたからこそ実現したものだとおもう。
そしてそれがあらしが求めていたものだってのがヒシヒシと伝わってくるから、たまらなくうれしい。こんなド派手なショーを魅せたいとおもってくれてありがとう!魅せてくれてありがとう!ここまで連れてきてくれてありがとう!!!
ンハーーーほんとに興奮が止まらないんだけど、たぶん突然ジャポニズムを見てもこんな感情にはならなくて(すごいとは思うだろうけど)やっぱ、ずっと好きでずっと信じてきたひとが、ルーツにこだわって完成させたドラマが熱いし、それなのに、こんなにも完全無敵のジャポニズムを作ったあらしは、いつものように真面目でかわいいおじさんたちで、「ツアー最終日やりきったよーーーー!」って達成感に観客が拍手したら「いや?みんなは別にやりきってないよね?17公演やりきったのは俺たちだよね?」ってすっとんきょうに距離グーーンしてくるシュールなシティ感だしてくるんだよ?
なんだよ君たちめちゃくちゃだな、めちゃくちゃ愛しいな!
なんかこう、ほんとうに非の打ちどころのないステージだけど、スーパーコンピュータのプログラムでもつくれないし、宇宙空間の偶然の産物でもないし、あらしが人間として感情と考えをもってここに辿り着いたってことが、もう泣けて泣けてさあ。どうしようかねえウオオーン。
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ところで最後に、おれはブルーレイとDVDを間違えて買ってしまって画質の荒波に絶望してるよ。それでもこんだけ揺さぶられたジャポニズム!ぜひ高画質でおたのしみください。